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ホンジュラス共和国
〜古代マヤ文明の栄えた国〜

ロープ2本の国境

グアテマラからホンジュラスへロープ2本の国境 グアテマラからホンジュラスへ車で移動。左手のロープが国境。

2001年2月7日、生まれて初めて国境を歩いて通る。 グアテマラ国からホンジュラス国へ。

グアテマラシティのホテルを朝8:00出発。 国境とはどんなところだろうか、警備はすごいのだろうか、 すんなり通過出来るのだろうか、期待と不安の中、約4時間で国境にたどり着く。

なんだこれは?ロープが2本、小さな建物の税関が2棟、 グアテマラ側と100m向こうにホンジュラス側。何の変哲もない片田舎ののんびり風景、 がっかり、と厳しいチェックがない事に安心する。 両左右の山を見ると、国境と解るように林を採伐してあり、一目でわかる。 このロープと林の採伐がなかったら、国境とは何処で判断するのだろう?

グアテマラ通過をホンジュラス通過に交換する グアテマラ通貨をホンジュラス通貨に交換する。下のロープが国境。

ところが、日本人は滅多に来ないどころか、車さえ余り通らない。 ロープの前の税関で出国の手続きをしていると、

「こんにちは。」

と、女性の声が聞こえてくる。 振り向くと、良く陽に焼けた、若い日本の女性である。

「どうしたんですか? こんなところで...?」

と聞くと、1人で中米を旅している、との事。 良く聞いてみると、大学の卒業旅行でメキシコからパナマまで、2ヶ月かけ、 往復のエアーチケット代は別に8万円の予算で旅をしており、 宿代は一泊3〜5ドル、その他食費込みで1日10ドルしか使えない、何と大胆な無鉄砲な、 中南米を10回ほど旅をしていますが、こんな治安の悪い処を、 若い女性の一人旅、それも全て最低の安宿(トイレもシャワーも共同、部屋はベッドのみ)、 移動は現地人と一緒のバスを乗り継ぐ、聞いただけで、

「大丈夫ですか? 怖くないですか?」

と質問すると、彼女はあっけらかんと、

「怖くはないけど、たまに少しだけ寂しくなる。」

とのこと。若い人の行動力に吃驚。とても自分には出来ない。

その国境から彼女も我々の車に同乗し、 ホンジュラスのコパン・ルイナスの町へ。 そこで昼食。 彼女曰く、

「一ヶ月ぶりにクーラーの効いている車に乗り、 レストランに入り、こんなすごい御馳走(ステーキ)を食べた。」

とのことで、美味しそうに食べていた。

コパン遺跡

グアテマラの国境から近いこの遺跡は、 マヤ文明の代表的な都市遺跡の一つで、 ホンジュラスを訪れた人なら必ず行くところである。 紀元前500年前から壮大な神殿の建設が始まっており、 古代マヤの科学センターとしても知られ、 7世紀にコパンの神官は1年を365.2420日とする算出方法を導入して、 ほかのマヤ都市に広めている。

そんな英知を誇ったコパン王朝も9世紀にはマヤ史から消えてしまう。 こんなコパン遺跡も日本の建設業者が復元作業を請け負っており、 資金も日本の企業が援助している。

コパンの遺跡 コパンの遺跡

夜は暗く怖い

電力不足のせいで夜は大変暗く、町の角々で人が集まり、テレビを見たり、 暗闇に若者達がたむろしている光景は、異様に見え、怖い感じがして、外を歩く勇気が出ない。 他の中米から見るとホンジュラスは国民の90%がメステーソ(混血)で、白人はほとんどいない。

木材、バナナ、コーヒー、砂糖などが主な産業であり、 特にバナナ園は19世紀に進出したアメリカのフルーツ会社であり、 広大なバナナ園は想像を絶する広さがある。 その為の道路網は整備されている。 この国は長い間米国の経済的な隷属化にあったが、 他の中米諸国が陥った内戦という不幸を経験することは無かった。 しかし、国は貧しく不平等な状態は存在するが、 先進国からの援助などで道路網などの社会の基幹施設は整備されている。

コーヒー

コーヒーはホンジュラスの代表的な産業の一つであるが、 世界的に評価が低く、低価格で取り引きされている。 日本においても、ホンジュラスコーヒーは知名度が無く、 相当量輸入されてはいるが、ブレンドに使用されており、ストレートコーヒーとして余り売られていない。

生産農家の人達の一生懸命に高品質な製品作りに挑戦している姿は、 他の国に劣らないが、今一歩世界的に評価が上がっていない? それは味的に余り特徴が無く、さらっとしており、ブレンドの増量材に向いている。 気候と土壌のせいでは無いかと自分勝手に思っている。

コーヒーを水で洗う 水で良く洗う。軽いコーヒーが最後のほうに流れる。

中華レストラン

夜、何を食べますか? ホンジュラス料理?大したものが無いから中華料理にしようとなる。 暗い街中を中華レストランへ。 広い店内に一人のお客も居なく、隅のテーブルに案内される。 中国人のおばちゃんが黒人の大男をあごで使っている。 その黒人がやる気があるのか無いのかダラダラと動く。 何となく洋画の中で見たことがあるような錯覚になる。 味は日本で食べている一般的な中華と変わらなかった。

記:2003年8月

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